目次
すぐできるイライラの解消方法10選
イライラの解消方法には主に以下のようなものがあります。
- 簡単なストレッチや運動をする
- 親しい人に不安や悩みを打ち明ける
- ムカムカした出来事や感情を紙に書き出す
- 好きなものをよく噛んで食べる
- 日光を浴びる
- よく笑う
- 趣味に打ち込む
- 深呼吸する
- 睡眠をとって疲れを取る
- 考え方を変えてみる
簡単なストレッチや運動をする
イライラの解消方法の1つとして、簡単なストレッチや運動をすることが挙げられます。ストレッチは筋肉を弛緩させたり血の巡りを改善したりして、気持ちや身体をリラックスさせるため、ストレス解消の効果が期待できます。
また汗ばむ程度の運動をすることも、心を穏やかにするセロトニンの増加につながるため、ストレスを緩和できる可能性が高いです。
例えば、座った状態で腕を組み、そのまま上に伸ばすなど、手軽に取り組めるストレッチでも気持ちがスッキリする場合があるため、是非試していみると良いでしょう。
親しい人に不安や悩みを打ち明ける
イライラを解消したい時は、親しい人に対して、不安や悩みなどの本音を口にすることも効果的だと考えられます。自分の考えを人に話すことで、自分自身を客観的に捉えられることが多いです。
また、不安や悩みなどのネガティブな感情は、言葉にして吐き出すことで、和らぐ場合が多いとも言われています。
ムカムカした出来事や感情を紙に書き出す
ムカムカした出来事や感情を紙に書き出す方法も、イライラの解消に役立つと言えます。
実際に怒りの感情の内容を紙に書いて捨てることで、気持ちが鎮まる効果があると考えられています(※)。紙を心に見立てて破棄することにより、イライラも一緒に手放した感覚になれる可能性が高いです。
また、飾らない気持ちを紙に書き出すことで、自分を客観的に見ることもできるでしょう。
※「紙とともに去りぬ ~怒りを「書いて捨てる」と気持ちが鎮まることを実証~」に記載
好きなものをよく噛んで食べる
好きなものをよく噛んで食べることで、イライラの解消に繋がる場合が多いです。
美味しいものを口にしたとき、「β-エンドルフィン」という神経伝達物質が分泌されると考えられています。このβ-エンドルフィンには抗ストレス作用や幸福感を得る効果が見込めます。
イライラを解消したい時におすすめの食べ物として、例えば、ビタミンB群やタンパク質を多く含む卵やマグロ、ささみなどがおすすめです。
日光を浴びる
イライラを解消したい場合、日光を浴びることも1つの方法です。
日光を浴びると神経伝達物質であるセロトニンが分泌されると言われています。セロトニンは主に脳の興奮を抑え、心身をリラックスさせる効果を持つ物質です。
日光を浴びる際は、例えば日中に家の近くや公園を散歩してみると良いでしょう。夏であれば10〜15分程度を目処に、冬の場合はその倍程度の時間を目処に、日光浴を行うと良いと言われています。
よく笑う
イライラ解消方法の1つとして、よく笑うことも挙げられます。
笑うことにより、体内でセロトニンやβエンドルフィンという物質が分泌される可能性が高いです。セロトニンは心の安らぎを、βエンドルフィンは幸福感をもたらすと言われています。
例えば人気お笑い芸人の漫才を観るなど、笑う機会を増やすことで、イライラの解消に繋がる場合があるでしょう。
趣味に打ち込む
イライラ解消をする際には、趣味に打ち込むこともおすすめと言えます。趣味に打ち込むことで、余計な事を考える時間が減り、イライラした気持ちから離れられるケースが多いです。
例えば以下のような趣味に打ち込んで、日々のイライラから離れてみましょう。
- 読書をする
- ゲームをする
- 見たかった映画を観る
- 旅行に出かける
- ショッピングをする
- カラオケに行く
深呼吸する
深呼吸をすることがイライラの解消に繋がる場合があります。
深呼吸には、自律神経の働きを調整する効果があると言われています。そのため深呼吸を行い、副交感神経を優位にすることで、イライラとした気持ちや興奮状態が収まる可能性が高いと言えます。
またイライラを感じ始めたタイミングで深呼吸をして、数秒間持ちこたえることで、冷静な気持ちになれる場合もあります。
イライラを解消する際の深呼吸は、腹式呼吸を意識すると良いでしょう。5秒程度かけて鼻から息を吸い込み、その倍の時間を使って息を吐き出すことが、腹式呼吸の主なコツです。
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睡眠で疲れを取る
イライラの解消方法の1つとして、睡眠で疲れを取ることも大切だと考えられます。睡眠には体の疲れをとることに留まらず、ストレスから回復させる効果が見込めます。
質の高い睡眠をとるためには、就寝と起床の時間を固定して生活リズムを整えると良いでしょう。またベッドルームの照明や室温などを調節し、快適に保っていると、深い眠りに就ける傾向があります。
考え方を変えてみる
考え方を変えることで、イライラの解消に繋がる場合もあります。
イライラする感情は、自分の尺度で物事を計ることが原因で、生じやすいと考えられています。そのため物事の価値基準は人それぞれ違うことを理解しておくと、イライラする頻度を減らせる可能性が高いです。
例えば相手と意見が対立した際には、自分のものさしで物事を計らず、それぞれの異なる考え方を認めることで、相手に対して必要以上にイライラせずに済むでしょう。
イライラが起こる原因
イライラが起こる原因には以下のものが挙げられます。
- 過剰なストレス
- 慢性的な寝不足
- 日常生活による疲労
- 病気による健康上の理由
過剰なストレス
過剰なストレスはイライラが起こる原因となり得ます。日常の小さなストレスが積み重なり、無意識のうちに負担になっている可能性があります。
具体的には以下のようなストレスが原因で、知らず知らずのうちにイライラしているケースも少なくありません。
- 職場の人間関係のトラブル
- 転居による生活環境の変化
- 家族や友人、恋人とのトラブル
- 経済的な問題など
慢性的な寝不足
イライラが起こる原因として、慢性的な寝不足が挙げられます。睡眠が不足すると脳の働きが鈍り、集中力やストレスへの耐性が低下する可能性が高いです。
また人は就寝中に感情の処理を行うと言われています。そのため、睡眠不足が続いて処理が追いつかないと、イライラなどの感情が記憶として残ってしまうケースがあります。
日常生活による疲労
日常生活による疲労も、イライラに繋がる可能性があります。
日常生活における疲労の要因には、労働時間が長いことや、生活習慣の乱れなどが挙げられます。こういったことが原因で疲労が蓄積していると、体調を崩しやすく、倦怠感を感じやすいです。
このような健康面での不安が重なって、結果的にイライラすることもあります。
病気による健康上の理由
イライラしやすいと感じている場合、病気による健康上の理由が隠れている場合もあります。
イライラにつながりやすい病気の一例として、更年期障害があると言われています。更年期障害は男性や女性を問わず起こる可能性があり、一般的に50歳を超えたあたりから症状に気付く場合が多いです。
また女性の場合、ホルモンバランスの変化により、意図せずイライラしてしまうことがあります。
以下のタイミングで女性はホルモンバランスが乱れやすく、イライラが生じる可能性が高いと言えます。
- 月経
- 妊娠
- 出産
- 更年期
イライラが与える悪影響
イライラが与える悪影響には、例えば以下のようなものがあります。
- 自律神経の不調
- 食欲低下
- うつなどの心の病
- 不眠
自律神経の不調
イライラが与える悪影響の一つに、自律神経の不調が挙げられます。
自律神経とは、自身の意思とは関係なく自動的に機能する神経のことです。自律神経は呼吸や体温調節、消化、排泄など、基本的な生命活動を続けるために重要だと考えられています。
イライラすると、自律神経の働きが乱れやすくなると言われています。また、自律神経の働きが乱れることで、体にさまざまな不調を引き起こす可能性があります。
自律神経の不調で引き起こされる、代表的な症状は以下の通りです。
- 倦怠感
- 不眠
- 息切れや動悸
- 手足のしびれ
- 不整脈
- めまいやふらつき
- 多汗や発汗量の減少
- 肩こり
- 頭痛や腹痛
- 慢性的な便秘や下痢
- 吐き気
- 目や口内の渇き
- 便秘
食欲低下
イライラしている時には、食欲低下の症状が見受けられる場合があります。
食欲の低下は、ストレスによって自律神経が乱れることで引き起されるケースがあるとされています。ストレスが交感神経や副交感神経に伝達され、自律神経の均衡が崩れることにより、胃の働きに影響が出てしまう場合が多いです。
一例として、胃酸の過剰分泌による胃痛を引き起こしたり、胃の運動が抑えられ消化や吸収がしづらくなるために、食欲が低下する可能性があります。
うつなどの心の病
イライラした状態が長期的に続くと、うつなどの心の病に繋がるリスクがあると言われています。
例えば一日を通して気分が落ち込んだり、物事が億劫になるような症状が現れ、うつ病などの心の病を引き起こす恐れがあります。
イライラが収まらず心身の不調があると感じる場合は、医療機関を受診することも1つの手段と言えるでしょう。
不眠
イライラが与える悪影響の一つに不眠が挙げられます。イライラが原因で精神的に負担がかかり、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなるなど不眠の症状を引き起こす可能性があります。
そのような慢性的な不眠が続くと、集中力や記憶力が低下するなど、仕事や日常生活に支障をきたす恐れがあるため、注意が必要です。
イライラの解消に関するよくある質問
イライラしやすい人の特徴はありますか?
イライラしやすい人には、以下の特徴があると考えられます。
- せっかち
- 自分にも他人にも厳しい
- 他人に過剰に気を配る
- 他人に影響されやすい
- 競争心が強い
- 真面目
- 完璧主義
- 責任感が強い
- 自分の感情や考えを表現することが苦手
上記のように周囲を気にしてしまう人や、自分や他者に対して厳しく接することの多い人は、イライラしやすい傾向があると言えます。
イライラするのは何が不足しているからですか?
イライラが起こりやすい原因として、ビタミン不足やミネラル不足などが関係しているとされています。
例えばビタミンやミネラルに分類される、以下の栄養素が不足して、イライラが生じている可能性が高いです。
- ビタミンC
- ビタミンB群
- ビタミンE
- マグネシウム
- カルシウム
- 亜鉛
- 鉄
ビタミンCやビタミンB群には、精神を安定させたりストレス耐性を高めたりする作用が見込めます。またマグネシウムや鉄といったミネラルも、神経の昂りや、疲労感を軽減することに繋がる可能性がある栄養素です。
うまくいかなかったり、思い通りに行かなかったりするとイライラする病気はありますか?
うまくいかなかったり、思い通りに行かなかったりするとイライラしてしまう場合、適応障害の可能性があるとされています。
適応障害とは、一般的にストレスによって気分や感情の起伏が激しくなり、普段の生活や仕事などの場面で影響が出る恐れのある病気です。適応障害の主な症状は、イライラや抑うつなどが考えられます。また急に泣き出してしまったり、過食をしてしまったりなど、行動に変化が現れるケースも多いです。
心当たりがある場合は医療機関を受診することも1つの手段であると言えます。
家族にイライラしてしまうのは、病気の可能性はありますか?
家族にイライラしてしまう場合に考えられる病気として、以下の内容があります。
- 月経前症候群
- パーソナリティ障害
- うつ病
- 双極性障害
- 発達障害
ただし家族に対して感情的になってしまうことは、必ずしも病気が原因とは限らないことも多いです。例えば性格が合わないことや、コミュニケーションがうまく機能していないことなど、さまざまな可能性があると考えられます。
家族との関係性や日常生活に支障が出ている場合は、信頼できる人や医療機関に相談することも大切だと言えるでしょう。
【監修者プロフィール】
江東こころのクリニック院長
谷本 幸多朗医師
九州大学医学部卒業後、帯広第一病院にて救急医療や外科及び内科の研修を経験する。
2013年より久喜すずのき病院にて精神科急性期医療を後期研修し精神保健指定医となる。
2018年より江東区にて一般メンタルクリニックに加えて認知症デイケアを併設した物忘れ外来も行う精神科クリニックである江東こころのクリニックを開業し、現在に至る。
▼主な経験
・精神保健指定医の経験あり
・製薬会社主催の各講演会や地域の医療職対象の勉強会において講演や座長の経験多数あり